【ten.で紹介!】「京・鴨料理はじめ」で絶品の鴨鍋・鴨そばを楽しむ
京都には創業100年を超え、伝統の味をいまに届ける老舗が数多くならぶ一方で、次代を担うような名店も次々とオープンしていっています。
2018年10月から営業を開始した鴨料理専門店「京・鴨料理はじめ」さんも、そんなお店の一つ。
鴨といえば、はんなりとした京料理を代表する高級食材のひとつで、私たち学生ではなかなか口にすることがありません。
今回紹介することになったきっかけも、ランチタイムにふらり吸い寄せられるように立ち寄り、そこで味わった「鴨南蛮そば」の味に感動し、ぜひとも皆さんに知ってほしいと思ったから!
「ランチタイムは採算度外視でやっている」と話す、オーナーの久保田さんにお店自慢の鴨料理を紹介していただきながら、その魅力とこだわりについてお話を伺いました。
【追記】
12/18(火)に、読売テレビの「かんさい情報ネットten.」おでかけコンシェルジュのコーナーでお店が紹介されました。
ますます人気が高まることが予想されます!
「京・鴨料理はじめ」とは?
京・鴨料理はじめは、堺町通りのイノダコーヒ本店を目印にし、その斜め向かいにある「三条食彩ろぉじ」という建物のなかにあります。
「三条食彩ろぉじ」は路地の形式をとったテナントで、奥に長い路地の中に個性的な飲食店がいくつも軒を連ねています。
奥に長く続く路地は、「鰻の寝床」と呼ばれる京都の土地柄を象徴しているように感じました。
「京・鴨料理はじめ」は1階と2階に分かれています。
1階はカウンター5席で、2階はテーブル席で10席あります。
店員さんとおしゃべりを楽しみたいときは、カウンターがオススメですね。
新しいお店で、店内がとても綺麗です! デートにもおすすめですね。
また、英語のメニューが用意されており、外国人観光客の方も安心して食事を楽しめます!
店内は無料Wi-Fiが飛んでいるので、通信料を気にせずスマホを利用することができますよ。
こちらも外国人観光客の方には嬉しいポイントです。
【実食レポ】絶品の鴨鍋!秘密はダシの取り方にあり
「京・鴨料理はじめ」さんの目玉は、やっぱり鴨!
「京・鴨料理 はじめ」で使っている鴨は、京都のブランド鴨「京鴨」です。
小ぶりではあるものの、身が柔らかく美味しいのが特徴だそうです。
この日、いただいたのは旨みの醤油あじの鴨鍋です。
オーナーの久保田さんから、食材の紹介や味へのこだわりといったお話も肴にじっくり味わうことができました!
どーん!
見てください、この美しいピンク色!お肉の新鮮さを物語っています!
生でも食べられるくらい新鮮なピンク色をした鴨肉が提供されています。
鴨肉はしっかりと脂がのっていて、美しい輝きを放っています。
久保田さん曰く、あえて脂身は多めに残しているそう。
鴨の脂は不飽和脂肪酸といって、血中の中性脂肪やコレステロールの量の調節を助ける働きがあり、身体にも良いんですね。
「京・鴨料理はじめ」さんのスープは、鴨ガラから出汁をとった特製のもの。
鴨鍋のスープはかつお節で出汁をとり、後で鴨を入れる製法が一般的だそうです。
しかし、こちらのスープは鴨ガラを5時間煮込んで出汁をとった自慢の逸品。
他店では出せない、鴨の旨味がつまった絶品スープは多くのお客さんから支持を集めています。
鴨、ネギ、油揚げ、つみれを鍋に投入。
彩り豊かで、食欲そそる美味しそうな香りが漂います。
あー、早く食べたい!!
久保田さん:食べる分だけのネギを鍋に入れてサッと熱に通すと、シャキシャキの食感を楽しめますよ!
いただきます! うん、美味い!!
鴨とネギの最高の組み合わせ。ベストコラボレーション。
柔らかく、旨味あふれる鴨に、シャキシャキのネギが絶妙にマッチしています。
鴨ネギってやっぱり最高の組み合わせなんやなぁ、と実感しました。
そしてスープが絶品。
鴨ガラからとっただけあって、しっかりと鴨の旨味が凝縮されています。
コクがありつつもしつこくなく、いくらでも飲めてしまうような美味しさです。
つみれも美味しい!
肉の味が濃い、素晴らしいつみれです。
ちなみに、つみれで使用しているお肉も鴨肉100パーセントだそう。
鴨肉の美味しさを存分に楽しめる一品ですね。
久保田さん:シメにはそばを召し上がってください!
来ました!シメのおそば。
乾麺のなかでも特に鴨鍋に合う、山形県のそばを仕入れて提供しているそう。
残ったスープにそばを投入し、いただきます。あら、美味しい!
こんなに贅沢なそばは初めて食べました。
鴨の旨味をたっぷり吸いこんだスープとそばは、最高のフィナーレを飾ってくれました。
オーナー・久保田さんに聞く!美味い鴨料理へのこだわり
──鴨鍋とっても美味しかったです!
鴨料理が美味しく、店内も綺麗で素敵なお店ですね。
久保田さん:ありがとうございます。
──どのような経緯でこちらのお店を始めたのですか?
久保田さん:私は「京・鴨料理はじめ」の経営のほか、本業として塗装業をしています。
しかし、昔から飲食業に取り組みたいという夢を持っていました。
50歳になったのをきっかけに長年の夢だった飲食業に取り組もうと思い、本業と並行して「京・鴨料理 はじめ」を始めました。
──なぜ鴨料理のお店を始めようと思われたのでしょうか?
久保田さん:もともとお店ありきだったんです。
飲食店用の店舗を探していたところ、偶然見つかったのがここ「三条食彩ろぉじ」です。
路地になっていて新しく、話題性もあって面白いなと思い、ここに決めました。
ただ、ここには7店舗のお店が入るのですが、普通の居酒屋では他との差別化ができないと思いました。
そこで思いついたのが鴨料理です。
若いころはあまり食べることができませんでしたが、一度、京都のお店で鴨料理を食べたときに「美味いな~!」と感動したのを鮮明に覚えていたんですね。
そこで、せっかく京都という土地で飲食店をやるのだからと思い、鴨料理のお店を始めることに決めました。
──鴨へのこだわりは何かありますか?
久保田さん:「京・鴨料理 はじめ」で使っている鴨は、アヒルと鴨のかけあわせである合鴨「京鴨」です。
鴨は通常3ヵ月程度で出荷しますが、「京・鴨料理 はじめ」で出てくる鴨は、2ヶ月程度の若いものですね。
鴨って、火を入れると身がしまって固くなってしまいます。
でも京鴨は小ぶりではあるものの、火を入れても身が柔らかく、美味しく召し上がれるのが特徴です。
鴨料理屋を始めようと思ったときに、まず仕入れルートを探したんですね。
そのときに京都のブランド鴨「京鴨」があることを知ったんです。
僕の出身が宇治なのですが、ちょうど宇治にある山城農産という京都の鴨卸商が「京鴨」を扱っていました。
またこの山城農産の社長は、以前ゴルフ会で知り合った方だったんです。
このようなつながりが重なって「これは鴨で間違いない!」と思い、京鴨を仕入れることを決めました。
──鴨鍋はどのようなメニューを提供していますか?
久保田さん:鴨鍋は、しょうゆ・味噌・カレー・酒粕という4種類の味を提供しています。
基本的に鴨鍋はしょうゆ味で、普通は水を入れて出汁をとります。
でもうちでは、お酒を4升入れて煮切ってアルコールを飛ばし、作っています。
メニューを試行錯誤するなかで、お酒を入れてしょうゆ鍋を作ってみたところすごく美味しかったんです。
最初はお酒を1升だけ入れていたのですが、2升入れるとさらに美味しい。
3升入れて、4升入れて…と、どんどん増えていき4升に落ち着きました(笑)
味噌なべに関しても、どの味噌が良いのかすごく考えて、八丁味噌に決めました。
どの八丁味噌にするのか、どのような配合でつくるのかなど研究を重ねたんです。
カレー味に関しては、元から「カレー南蛮」というメニューがある通り、やっぱり鴨とカレーが合うんですよね。
それもあってカレー味をメニューに入れました。
また、僕と店長は京都の人間で、酒粕になじみがありました。
酒粕で鴨鍋を試しにつくってみたところ、鴨がとても柔らかくなり、すごく美味しかったんです!
それで、酒粕味の鴨鍋もメニューに入れることにしました。
──鴨鍋を4種類ってすごいですね!
久保田さん:4種類も鴨鍋を提供しているお店はうちだけじゃないかと思いますね(笑)
お客様にはご好評いただいていて、いろいろな種類の鴨鍋を頼まれる常連さんもいます。
また、他であまり見かけない味噌味や酒粕味も人気が高いですね。
──お客さんはどのような層が来られますか?
久保田さん:お客様の年齢層は比較的高めですね。
鴨料理って単価が決して安いものでもないので、若い方はそれほど多くは来られません。
年齢層では、40代、50代のお客様によくお越しいただいていますかね。
また、女性のお客様が圧倒的に多いですね。
鴨は臭みがなく、鉄分や葉酸が豊富で、身体を温めてくれるので女性には特におすすめなんですよ。
女性は鴨の味が好きというのもあると思いますが、自分の身体に必要なものを本能的に求めておられるのではないかと思いますね。
採算度外視⁉ 若者も楽しめるランチメニュー
──ランチメニューも提供されていますね。
高級なイメージがある鴨料理ですが、鴨南蛮そば1000円、鴨カレー南蛮そば1200円と、学生でも少し手を伸ばせば楽しめる価格設定が嬉しいです。
久保田さん:そうですね。お昼は基本的に採算度外視で、リーズナブルな価格で提供しています。
ランチでうちの料理の魅力を知ってもらって、ディナーでまた来ていただけたらなと思っています。
現在、ランチは完全予約制でご提供させていただいています。
鴨南蛮そばも、鴨ガラをつかった出汁を使っています。
この前来られたご高齢の男性は「今まで鴨南蛮そばを好きでよく食べてきたけど、この鴨南蛮そばは食べたことないくらい美味しい!」と仰ってくださいました。
喜んでいただけて大変嬉しかったですね。
またランチの鴨御膳は店長が考えたメニューで、お客様に鴨料理の良さを知ってもらう目的で提供しています。
たくさんの種類が入った御膳になっていて、女性に特に人気ですね。
──ランチ、ディナーと充実のメニューですね。お店の今後についてはどのようにお考えですか?
久保田さん:もっともっと美味しい味を目指していきたいと思っています。
だから今も常に試行錯誤していますし、より美味しい料理をご提供してお客様に喜んでいただきたいですね。
お客様の「美味しい!」という笑顔は私どもの励みになりますし。
また、美味しい料理をご提供するだけでもダメですね。
飲食店だから「美味しい料理をご提供するのは当たり前」くらいに思わないと。
それにプラスして、真心をこめた接客やおもてなしも大切だと思っています。
現状に満足せず、より美味しい料理や、より良いおもてなしをご提供していきたいと思います。
まかないで鴨を食べられる! アルバイトさんの声を聞いてみた
「京・鴨料理 はじめ」では、店長さんと共にアルバイトの大学生が5人在籍し、活躍しています。
今回は、アルバイトとして働く同志社大学1回生の吉井さんにお話を伺うことができました。
──吉井さんはどうやってここのアルバイトを見つけたのですか?
吉井さん:ここの堺町通りを歩いていたところ、偶然アルバイト募集の貼り紙を見つけました。
求人誌などに載っている情報よりも貼り紙の募集のほうが良いアルバイトが見つかりそうだなと思ったのと、私自身カレーが大好きで「鴨カレー南蛮そば」に惹かれて(笑)
──実際にアルバイトとして働いていて、職場の雰囲気はどう感じますか?
吉井さん:オーナーの久保田さんも店長さんも最初から温かく出迎えてくださって。優しいですね。
夜のシフトに入るときは、終電を気にかけて「早めに帰りや~」と声をかけてくださいます。
あと、まかないで鴨料理を食べさせてもらえるのが嬉しいですね。
──え、まかないで鴨料理が出るんですか?
吉井さん:そうなんですよ。すごく美味しいです。
酒粕の鴨鍋が特に好きですね。仕事終わりにいただいています。
久保田さん:アルバイトの子たちには、「うちのメニューは全部食べや」って言ってます。
まかないで全部のメニューを食べたら、お客様に料理の質問をされたときも自分の舌で感じたことを答えられますしね。
また、アルバイトの大学生は自分の息子や娘世代にあたるので、とても愛らしいですよね。
「まかないはお腹いっぱい食べなさい」っていつも言ってます。
──鴨鍋がまかないに出るなんて…。羨ましい!!
鴨料理をまかないで食べられる、なんとも贅沢なアルバイト。
お腹いっぱい食べて良いということなので、食べ盛りの私たち学生にとって最高にありがたいです!
温かい雰囲気で楽しく仕事に取り組めるのも嬉しいポイントですね。
接客マナーも学べるので、就活前の大学1・2回生など、早いうちがオススメですよ。
「京・鴨料理 はじめ」さんでアルバイトしてみたいと思った方はぜひ応募してみてください。
お問い合わせ:075-708-7600
京都の鴨料理屋さんでアルバイトをすることは、きっとかけがえのない貴重な経験になると思います。
まとめ
京都の美味しい鴨が食べられるお店「京・鴨料理 はじめ」さん。
取材を通して印象に残ったのが、オーナー・久保田さんの鴨料理へのこだわりです。
鴨ガラを5時間煮込んで作り上げた絶品の鴨ガラスープをはじめ、美味しい鴨料理の秘密をご紹介いただきました。
上質な鴨を美味しく食べたい!という方にぜひオススメしたいお店です。
鴨料理はやや高級なイメージがありますが、ランチメニューの鴨南蛮そばは1000円とリーズナブル。
学生や若者にとっても、ちょっと贅沢したいときに利用できるお店だと思います。
久保田さん曰く、鴨ささみタタキ(800円)も絶品とのこと。
鴨の味をそのまま味わえる人気メニューで、ほとんどのお客さんが注文するそうです。
私はまだ食べたことがないので、今度行ったときはぜひ鴨のタタキを食べようと思いました。
お酒と一緒に、鴨を食べたら幸せが溢れます。
河原町や烏丸御池近辺に訪れた際は、ぜひ「京・鴨料理はじめ」に行ってみましょう。
そしてお店に着いたら、オーナーさん・店長さん渾身のメニューを味わい尽くしてください。
鴨料理が美味しすぎて、どこかへ羽ばたいてしまうカモ⁉
【京・鴨料理はじめ】
住所 |
京都府京都市中京区堺町通リ下ル道祐町135-1 三条食彩ろぉじ堺町の道はこべらの舗 |
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アクセス | 地下鉄 烏丸線「烏丸御池駅」 徒歩5〜7分/地下鉄 烏丸線「四条駅」徒歩10分 |
営業時間 |
ランチ 11:00~14:00/ディナー 17:00~22:00 |
定休日 |
月曜日 |
ご予約・お問い合わせ | 075-708-7600 |
ランチ(完全予約制) | 鴨御膳2000円、鴨南蛮そば1000円、鴨カレー南蛮そば1200円 ほか |
ディナー | 鴨つくね串750円、鴨ささみタタキ800円、鴨ささみユッケ900円、鴨出汁の出汁巻き卵600円(中)・800円(大)、鴨鍋3500円(・旨みの醤油あじ・コクの味噌あじ・やみつき カレーあじ)、季節限定 鴨の酒かすなべ 4000円、鴨出汁ぞうすい1000円、みずほファームの葉酸たまごのTKG500円 ほか |
お酒 | 松竹梅「豪快」、獺祭、久保田、澪、アサヒビール、サントリーウィスキー、ソウルマッコリ ほか |
ホームページ | 京・鴨料理はじめ |
この記事を書いた人: 白麻呂
【しろまろ】京都の大学に通う色白男子。京都在住10年以上。京都の魅力を地元民の目線からお届け!マンガ、寝ることが大好き。
仲間の誕生日にはかかさずプレゼントを渡す「気遣い大魔王」。
この記事へのコメント
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何気なく毎日自転車で通り過ぎていましたが、こんなお店があったんですね!とってもおいしそうでリーズナブルなので、是非一度お伺いしてみたいです!
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うわー!美味しそうですね。ご主人さんのこだわりも(すばらし)そうです。ぜひ、1度寄ってみたーい!
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食べたくなりました