【学生団体Vol.1】フェアトレードでタイのお母さんを支援! 立命館大学「beleaf」
広報記事で学生団体を応援するシリーズ第一弾!
今回は立命館大学唯一のフェアトレード団体「beleaf」さんを紹介します。
インタビューに答えてくださったのは、副代表の谷浦さん。
代表の方はアメリカ留学真っ最中だそうです。
beleaf 副代表・谷浦さん
立命館大学 国際関係学部 国際関係学科2回生
beleafには一回生の5月末ごろから加入。何かボランティアをしてみたいという漠然とした思いがあり、サークルを探す中で、少人数でアットホームな雰囲気があるbeleafを選択した。はじめはフェアトレードに興味があったわけではないが、今ではフェアトレード普及のためサークル活動に邁進している。
フェアトレードで生産者に利益を届ける
──beleafさんは立命館大学唯一のフェアトレード団体だそうですね。
フェアトレードという単語は最近よく耳にするのですが、どういう意味なんでしょうか?
フェアトレードとは、利益が直接生産者に届く取引のことです。
例えば、私たちが生活の中で好んでいるファストファッションには仲介業者がたくさん存在しているので、生産者に直接利益が届かない状況が起きています。
貧しい生産者は自分で商品を市場に持っていくことができず、不当な価格で買い取られる現状があります。
フェアトレードでは、生産者がフェアトレード団体と直接取引をすることによって仲介業者をなくし、利益が生産者に届くようになっています。
私たちのようにフェアトレード商品を販売する人は団体とか組合を作ることは最近少しずつ知られてきましたが、実は生産者も団体や組合を作って取引をしています。
(ファストファッション:低価格に抑えた衣料品を、世界的に大量生産・販売するファッションブランド)
──フェアトレードを通して生産者に利益が直接届けることができるんですね。
beleafさんの活動内容について教えてください。
私たち「beleaf」は北タイの山岳民族のお母さんたちを支援するために、学内外でフェアトレードの普及活動をおこなっています。
そのためにイベントで「鳥の笛」を販売したり、大学生協とコラボして食堂でメニューを出したりしています。
タイのお母さんが作った「鳥の笛」を販売
──鳥の笛⁉ beleafさんは「鳥の笛」をフェアトレード商品として販売しているんですか?
はい。北タイの山岳民族「アカ族」のお母さんたちが作った鳥の笛を、私たちが販売しています。
タイの山岳民族はもともと独自の生活基盤をもっていたのですが、近隣諸国の治安悪化やタイ政府の政策によって、独自の生活基盤を失ってしまいました。
その影響で自給自足ができなくなり、現金を得るために出稼ぎをする必要ができてしまったのです。
彼女たちも出稼ぎをしていたのですが、危険な仕事で、また村の外での仕事だったので子育てができませんでした。
そこで私たちは、お母さんたちが村の中で仕事をしながら子育てもできるようにフェアトレードで鳥の笛を扱い、彼女たちの自立支援をしています。
こちらが注文した数の鳥の笛を現地のミラー財団という団体から送ってもらっています。
──ミラー財団ってどんな団体なんですか?
ミラー財団は、タイの山岳民族を支援するために設立したNGOです。
ミラー財団は北タイ山岳民族のための自立支援プロジェクト「e-bannokプロジェクト」で鳥の笛という商品を販売することになりました。
beleafでは、このミラー財団と協力して、アカ族を支援しています。
(ミラー財団ホームページ:http://www.themirrorfoundation.org/jp/)
──鳥の笛って、鳥を呼べるんですか?
よく聞かれるんですが、鳥の笛で鳥は呼べません(笑)
北タイの山岳民族が野鳥を呼ぶために現地で使用していた「土の笛」からヒントを得て、「鳥の笛」を商品化しました。
鳥の笛は、タイや日本に生息する鳥の姿がモチーフになっていて、29種類あります。
今は4人のアカ族のお母さんたちが鳥の笛を制作しています。
──4人のお母さんたちが作っているんですね。
そうです。
1人は10年間作り続けているベテランで、3人は比較的最近やり始めたお母さんたちです。
──アカ族を支援するきっかけは何だったんですか?
beleafの創設者がミラー財団のインターンとしてタイに行ったときに、偶然鳥の笛を見つけたことがきっかけです。
日本で鳥の笛を売ることでアカ族の自立支援ができるのではと思い、beleafを立ち上げたそうです。
これだけは協調したいのですが、日本で「鳥の笛」を購入できるのはbeleafだけです!
──そうなんですね!
【イベント】 10/6 鳥の笛の絵付け体験も実施
──日本で唯一販売しているbeleafの「鳥の笛」はどこで購入できるのでしょうか?
10月6日(土)、国際協力の日に「うずらギャラリー」という場所で鳥の笛の販売と絵付け体験を行います!
絵付け体験を通して、山岳民族のお母さんたちの仕事とフェアトレードについて知ってもらいたいです。
絵付け体験はお子さんから大人まで楽しめるので、お気軽に入ってきていただいて、鳥の笛を好きなように塗ってお持ち帰りいただきます。
こだわる人は1つ塗るのに時間がかかりますが、大体30分で1つ塗ることができます。
【うずらギャラリー 鳥の笛販売・絵付け体験】
時間 | 2018年10月6日(土)11時~17時 |
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場所 | うずらギャラリー 〒604-8082 京都市中京区三条通寺町西入弁慶石町58 |
絵付け体験 | 400円 ※体験後持ち帰り可能 |
完成品の購入 | 1,000円 |
うずらギャラリーホームページ | http://sound.jp/uzura/gallery.html |
以前5月に実施した絵付け体験は好評でした。
20人くらいの方に絵付けを体験していただき、完成品の購入だけでも40人くらいの方に足を運んでいただきました。
──盛況ですね!
実はこの値段設定には理由があるのです。
完成品1,000円のうち、500円はタイから取り寄せた時のお金です。
残りの500円は次回のイベントで鳥の笛を取り寄せるために使っています。
絵付け体験(400円)で使う鳥の笛はまだ絵を塗っていないものなので、200円で取り寄せることができます。
残りの200円をまた取り寄せるとき用に回しています。
──絵付け体験は楽しめる上に鳥の笛もゲットできるので、完成品を買うよりもお得ですね!
そうなんですよ。なのでどんどんお越しください!
他のイベントも紹介します。
【絵付け体験 今後のイベント】
日程 | イベント |
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10/14(日) | 日・タイ・カルチャー・フェアin京都2018 |
11/11(日) | 立命館大学衣笠キャンパス学祭(フリマで販売、教室で絵付けのワークショップ) |
2019/2/2(土)-2/3(日) | ワンワールドフェスティバル(フェアトレードの展示と販売) |
──日本でイベントを開催するなど、フェアトレード活動を通して日本とタイの橋渡し的な役割もされているんですね。
ちなみに、beleafのメンバーで実際にタイに行くことはありますか?
私は今年(2018年)の春に3人のメンバーと一緒に北タイに1週間滞在しました。
beleafでは年2回の長期休暇を利用して渡航していて、夏にも1人渡航します。
ただ、渡航は強制ではないので、行かない人もいます。
ミラー財団の方が渡航をコーディネートしてくださるので、1人でも安心です。
──谷浦さんが渡航された際は何をされましたか?
民族の家にホームステイして生活を体験したり、工房で一緒に鳥の笛を作ったりしました。
鳥の笛の造形はとっても細かくて、粘土を形作るだけで私は30分くらいかかるのですが、ベテランは一つ1分くらいで作ってしまいます。
ベテランと素人の差を体感しましたね(笑)
──山岳民族のご飯はお口に合いましたか?
ご飯は意外と口に合いました。
山岳民族の米はパラパラしたタイ米というよりも、日本の米に近いんです。
ただ辛い食べ物が多くて、途中で辛くないものを挟んで食べないときついこともあります(笑)。
──beleafとして今後の目標はありますか?
鳥の笛の販売を全国に展開することです。
もっと鳥の笛を売ることができれば、アカ族のお母さんたちをもっと支援することができます。
だから、今は関西でしか売っていないのですが、もっと販路を拡大して少しでも多く売れるように頑張っていきます。
beleafってどんなサークルなの?
──beleafさんは、フェアトレードの促進という素晴らしい活動に取り組まれている団体ということが分かりました。
ちなみに、beleafはどんな雰囲気の団体なんですか?
アットホームな雰囲気で、自分の意見がしっかり反映される環境です。
メンバーは18人で、ほとんどが女性なんです。
もともとフェアトレードをやりたい人やフェアトレードに詳しい人が入ってきたわけではありません。
ボランティアしたい人や、メンバーの雰囲気を見て入りたいと思った人がほとんどです。
毎週18:00~ 立命館大学衣笠キャンパス諒友館でミーティングをしている
──beleafに入会したい場合、どうすればいいのでしょうか?
入会を希望される方はTwitterやメールで連絡してください。
ミーティングに1回は来てもらって、雰囲気を感じてもらい、本当に入るかどうかを決めてもらっています。
普段のミーティングではスタディツアーの報告や、タイから取り寄せる笛の数やイベントの時の企画の内容の確認をしています。
──最後に、サークルを探している人に向けてメッセージをお願いします。
フェアトレードに関心が無くても、ボランティアをやりたいだけでも大丈夫です。
beleafに入ってからみんなでフェアトレードの勉強をして知識や考えを深めているので、気軽にミーティングにお越しください。
一緒にタイの支援をしていきましょう!
──本日はインタビューを引き受けていただきありがとうございました!
ありがとうございました。
まとめ
今回は、立命館大学のフェアトレード団体「beleaf」さんに取材させていただきました。
取材をお受けいただいた副代表の谷浦さん、本当にありがとうございました。
beleafはフェアトレードの普及を目的に、北タイのお母さんがつくった「鳥の笛」を販売しています。
生産者に利益が直接届くよう、フェアトレードの普及を進める活動は素晴らしいと思います。
また、実際に見せてもらった鳥の笛は美しかったです。
小さい笛に繊細で美しい模様が描かれており、エスニック系がお好きな方はピッタリな商品だと思います。
日本で鳥の笛を購入できるのはbeleafだけなので、イベントにぜひ足を運んで実物をご覧になってください。
またbeleafさんは新入部員も募集しています。
フェアトレードだけでなく、ボランティアに興味がある方も歓迎だそうです。
興味がある方はぜひ一度beleafさんのミーティングに参加し、サークルの雰囲気を感じ取ってください。
beleafに入れば、フェアトレードについて深く学び体験することができますよ!
【立命館大学フェアトレード団体「beleaf」】
学校 | 立命館大学 |
---|---|
メンバー | 18人(2018年現在) |
活動内容 | 学内・学外におけるフェアトレードの普及、フェアトレード商品の販売等 |
活動時間・場所 | 毎週月曜6限(18:00~19:30) 立命館大学衣笠キャンパス諒友館空き教室 |
ホームページ | beleaf ホームページ |
@beleaf2005ft | |
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この記事を書いた人: 京トーク編集部
京トーク編集部です。
大好きな京都で生活をし、京都に住んでいる人や京都を訪れる人に、もっと京都を楽しんでほしい!と思い、日々記事を更新。
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