介護の仕事ってこんなに面白い
[高齢者総合福祉施設・神の園]
1972年に開設し、今や京都・精華町になくてはならない存在として、高齢者の生活を支える「高齢者総合福祉施設 神の園」(以下:神の園)。
介護福祉士というと、一般的には肉体的にも精神的にもハードな仕事を彷彿とさせます。求人募集を出しても、人が集まらないことに悩む介護福祉施設も少なくありません。
しかし、神の園では毎年多くの学生が集まり、新卒採用を行っている。しかも、離職率がかなり少ないことも自慢なのだそう。
介護施設が数多くあるなか、神の園は何が違うのか。その実態を伺うべく、7年目のベテラン同期スタッフ3人に、座談会形式のインタビューを敢行しました。
スタッフがみんな優しい働きやすい職場です
今回は集まっていただき、ありがとうございます。まず皆さんなぜ、介護の仕事をしようと思ったのでしょうか?
- 渡邊
- 私は高校生の時、祖母が倒れて老健(介護老人保健施設)に入ることになったんです。老健は病院から家に帰る前の間に、リハビリ支援などを行う施設です。
- 結局、祖母は家には帰って来れずに亡くなってしまったのですが…。母と一緒に何度かお見舞いに行った時、介護をしてくれた人たちがすごく良かったんです。だから、こういう仕事っていいなと思ってました。
- そのため、大学は社会福祉学科に進学したんです。勉強して改めて、介護の仕事っていいなと思いました。
- 吉氷
- 私は就職活動をするまで、介護の仕事にはまったく興味がなくて。最初は学校の先生など、教育関係の仕事を希望していて、大学でもずっと教育関連の勉強をしていました。
- いざ就職活動の時期になった時、就職が厳しい時期でもあったので、教育関係だけではなく、もう少し広く探してみようと思ったんです。人に関わる仕事がしたいっていうのが根本にあったので、福祉や小売り関係へも対象を広げていきました。
- いろんな業種の会社に履歴書を送ったり、会社説明会にも参加したりしたんですけど、福祉系の会社からはいつも良いお返事を頂けたんです。私って福祉に向いているのかなと思ったので、福祉系に絞り込んだ結果、いまここにいるって感じですね(笑)。
- 坂下
- 僕はずっと、実は中学生から警察官になろうと思ってました。大学3年生になって、周りが就職活動をし始めるじゃないですか?だから、公務員試験を受ける前に、少し自分も活動してみようかな…という、いわば保険みたいな気持ちで、合同説明会などに参加したんです。
- その時、たまたま齊藤園長の話を聞いたんですよ。話を聞いていくうちに、なんか介護の仕事っていいな、そういう働き方もありなんかな…とすごく興味が沸いてしまって。
- ずっと夢に描いていた仕事より、神の園に魅力を感じたので、公務員試験を受けることなく、ここにいるって感じですね(笑)。
坂下さんは齊藤さんのお話を聞いて…ということでしたけど、介護の仕事をしようと思ったら、いろんな施設があると思うんです。その中で、神の園を選んだ理由はなんでしょうか?
- 渡邊
- 私は介護施設で働くなら、1人ずつお部屋があって、自分の居場所がきちんとある施設がいいと思っていたんです。神の園は合同説明会で知ったのですが、スタッフさんの対応がすごく優しくて好印象だったんです。
- その後、自分の目でも施設を見てみたいと見学に来たのですが、スタッフ皆さんが迎え入れてくれる雰囲気だったのがすごく良くて。温かい、いいところだなぁって思いました。
- 吉氷
- 実は私、介護施設に就職するって報告したとき、親に止められたんです。もっと他の仕事がいいんじゃないのって(笑)。
- 祖母が特養に入っていたことがあって、そこはご飯の時間も、寝る時間も決まっていて、あれやってこれやってって、なんだか入院しているような感じでした。
- でも、この神の園はユニット型なので、入居者の食べたい時間にご飯を食べて、寝たいときに寝る自由があります。その人の生活に必要な時に、必要なお手伝いができるので、入居者の方々に何かを強制することがないんです。だからお互い、気持ちよく生活できる雰囲気がいいなって思いました。
想像していたのと違う!介護の仕事ってこんなに面白い
皆さん、新卒での就職。しかも3人のうち2人は介護の仕事にはじめは興味なかったということですが、実際に働いてみての印象はどうですか?
- 坂下
- 今だから言えますけど、正直なところ、介護の仕事にいいイメージがなかったんですよ。介護福祉士の仕事をしてますって言うと、必ず第一声が「大変でしょう」って言われますしね。
- でも自分で仕事を初めて、最初に思ったのは「楽しい」だったんです。
- 「いいお天気ですね」なんて、初めの頃はそれだけで会話が終わっちゃったこともあるんですけど、皆さん人生の大先輩ですから。話をしているとすごく面白い。こんなに楽しい仕事なんだってイメージが変わりました。
- 吉氷
- 祖父は小さい頃に、祖母も中学生で亡くなってしまったので、年配の方と接する機会がほとんどないまま、ここに就職していますから、最初はちょっと不安だったんです。
- でも入居されている皆さんが、笑顔で話しかけてくれるんです。ここでは恋の話なんてできないと思ってたんですけど、私の若い時はこうだったよ~とか、いろいろ教えてくれます(笑)。だんだんと思っていたのと違うって感じるようになりました。
- 渡邊
- 介護福祉士って、入居されている人のことを1から10までお手伝いするのではないんです。入居者の方は、要介護3以上で入ってきているので、それなりに介護が必要な人たちではあるんですけど、自分でできることは自分で、どうしてもサポートが必要な場合に、私たちスタッフが手を差し伸べる感じです。
- いま、私のユニットには100歳を超えている人が3人いますけど、皆さんすごく元気です!わいわいにぎやかに、楽しく生活していますよ。
- ※要介護3とは…自立歩行が困難であり、杖や歩行器、車いすを利用している。日常生活動作で、全面的に介助が必要な状態。
- 坂下
- 介助の中には、どうしても体を持ち上げる必要があるんです。少し前までは、介護福祉士がお年寄りに体を抱え込むこともありましたけど、今はリフトとか介護用の機械があるので、それほど苦もなく行えます。
- 渡邊
- 人力では難しいことも、機械を使えばそれほど体に負担をかけずに行えるので、妊婦の先輩も育児休暇に入るまではと仕事を続けてくれているんですよ。重いものを動かす時には、滑りやすい板を設置したりもしますね。
悩みや不安が同じだから同期がいてホントに良かった
すごく仲良しの雰囲気が伝わってきますが、皆さん同期なんですよね?
- 渡邊
- そうですね。だから最初の頃は、毎月同期みんなで一緒にご飯行ってましたよ。それぞれ違う部署に配属だったので、ご飯に行った時には、それぞれの悩みを話したり、仕事のことを相談したり。
- 先輩たちがどんなに優しくても、やっぱり壁を感じることはあるので。やっぱり同期っていいなって思います…で、それは私だけ(笑)?
- 坂下
- いやいや、そんなことないよ(笑)。みんな同じ気持ちだから、あれだけいろいろしゃべってたんだと思うよ。
- 吉氷
- 今もう、まさに同期がいてよかったなって実感しているところなんですよ。私は数か月前に、介護福祉士から相談員に異動になったんです。
- 熟練の先輩たちがいるなかに、私は相談員としての仕事に関しては何も知らない状態で入ったので、結構心細いところもあるんです。
- そういう不安は、やっぱり同期の方が言いやすいので、すごく救われています。
ウソをつかない誠実で明るい人に仲間になってほしい
では最後に、新卒でまた新しい人が入ってくると思うのですが、どんな人と働きたいですか?
- 坂下
- 石原さとみ似のかわいい女の子ですね。
- 吉氷
- かっこよくて優しい男の人ですね。
- 渡邊
- それに加えて、清潔感のある人かな。
息の合い方が半端ないです!さすが同期(笑)。
- 渡邊
- ウソをつかない人が良いですね。何か失敗をしたとしても、隠したりしない人。どんな仕事でも、失敗はあると思うんです。でもその失敗は、重大なことにつながるかもしれないのが、介護の仕事なんです。
- それに、虐待とか、ひどいニュースばかりがテレビで言われるのは、自分の中で失敗を隠そうとして、抱え込んでしんどくなってしまうからじゃないかなと思うんですよね。しんどくなってくると、つねったりとか虐待したりとか、そういうのにつながるのかなぁって。うちはそんなことなく、なんでも話ができるような雰囲気です。
- 吉氷
- 先輩を見ていると、周りの人をすごくよく見てるなって思うんです。「あの人寒そうだし、ひざ掛け持って行ってあげて」とか、そういう気配りがすごいんです。
- 私もそうなりたいと思ってますが、周りのことをよく観察して、気配りができる人がいいなって思います。
- 坂下
- シンプルに、明るい人が良いかなって思います。その人がいるだけで、パッとその場が明るくなる。男女問わず、そういう人は素敵だなって思いますね。
- 働いているスタッフは、みんな明るくて元気ですよ。今の精南二丁目ユニットに来る前は、ショートステイという部署にいたりと、僕は意外と異動が多いんです。どこの場所でも、明るくて、話しかけやすいスタッフがいてくれるので、すごくありがたいです。
皆さんを見ていると、そんな方たちだなって思います!明るくて仕事にまっすぐで、気配りの効く素敵な人って感じです。本当にありがとうございました。
【総合施設長・齊藤裕三さんにインタビュー】 人を大切にすることが仕事のスタートラインです
介護の仕事はどうしても辛く厳しいイメージが付きまとう。介護福祉施設の施設長は、その現状をどう思っているのか。
今回、座談会に参加してくれた3人からは、悲壮感やしんどさが微塵も感じられなかった。神の園では、どんな風に人材育成をしているのか、詳しく聞いてみました。
座談会では、皆さんから「楽しい」というお話ばかりでした。でも、介護福祉士と言えば、辛いとか過酷とか、そういうイメージがありますよね。
介護の仕事って言うと、この時代に、いまだに機械を使わず手で穴を掘っているような古めかしいイメージがあると思うんです。でも神の園では、もうちょっと効率的に仕事をしたり、最新の機械を取り入れたりしてます。
例えば、介護の仕事は、法律で人員比率が決まっているのですが、日本の基準は極めて低いんです。例えば、要介護者3名に対して、介護士は1名。でもこれ、デイサービスも特養(特別養護老人ホーム)も同じ比率なんです。デイサービスの運営時間は8時間、特養は24時間。となると、特養で働く人の1時間当たりの人員配置は三分の一になるわけで、明らかに大変なんです。
だから神の園では、1.9:1。つまり、10人の要介護者に対して、5人以上の介護士でケアをすることにしています。
国の基準を守っていればそれでいいのかというと、私はそうは思いません。サービスの質を上げ、入居者や利用者にいいものを提供していくっていうのは、専門職の誇りだと思っています。質の高い仕事をしていることは、職員にとっても誇りになると思うんですよね。
しかし人間ですから、誇りという霞を食べては生きていけません。スタッフにしっかりとした仕事をしてもらうために、体の負担を軽減する機械などがあれば積極的に取り入れますし、認知症の方をケアするための「ユマニチュード」、言葉や身振り、目線などを用いた包括的なコミュニケーション法なのですが、それも推奨しています。
そして、私たちの仕事は、優秀な人はひとりいればできる仕事ではないんです。365日、24時間交代で勤務しながら、入居者を支えていく。スタッフはみんな共通して同じレベルで、同じ支援をすることが必要になります。そのためにはしっかりと教育をしていく大切さも理解しています。
未経験とか、介護にいいイメージがないとか、そういう人ほど、私たちを見に来てほしいと思います。もともと持っていた介護施設の悪いイメージは払しょくされると思います。元気に働いている職員を見てもらえたら、私も働きたいとか、ここでならやっていけるんじゃないかと思ってもらえると自負しています。
(取材日:2019年2月7日)
募集要項
募集職種 | 介護職員(ケアワーカー) |
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応募資格 |
◎介護職員初任者研修修了(旧ヘルパー2級) ※いずれも内定後採用日までに取得で可
あれば望ましい資格:介護福祉士・社会福祉主事・社会福祉士 |
採用人数 | 若干名 |
雇用形態 | 正社員 |
給与 |
【大学卒】
【短大・専門学校卒】 ※介護福祉士資格のない方は、資格取得(受講費用施設負担)の支援を行い、資格取得後に昇給するしくみです。 |
諸手当 | 職能手当10,000円(上限)6ヶ月後より支給 介護職員生活支援手当 40,000円(諸条件あり) 住宅手当 5,000~10,000円(諸条件あり) 資格手当 2,000~8,000円 夜勤手当 7,000 円(1回あたり)(月3~4回) 通勤手当 全額支給 |
勤務時間 | 8:30~17:30他 シフト制 ※夜勤あり |
勤務地 | 京都府相楽郡精華町南稲八妻笛竹41 |
休日・休暇 | 年間休日数105日 週休2日制(勤務ローテーションによる) 介護看護職員の有給消化率60.0%(2017年4月現在) |
待遇・福利厚生 | 昇給あり(入社月) 賞与(6月・12月・3月)年間4カ月 通勤手当全額支給 社会保険完備 育児時短あり 産前産後休暇・育児休暇 研修制度 自己啓発支援制度 メンター制度 資格支援あり 京都府民間社会福祉施設共済会、福利厚生センターSowelクラブ加入 退職金制度あり(京都府民間社会福祉施設共済会の退職給付金制度及び特別退職金制度) |
選考の流れ |
1.本サイト(京ワーク)応募フォームよりエントリー 2.施設見学・職場説明会に参加 3.職場体験・グループ面談(10:00~17:00)に参加 4.選考(筆記試験・役員面接)
採用についてのお問い合わせ:電話 0774-94-4125 |
会社概要(施設概要)
施設名 | 社会福祉法人 カトリック京都司教区カリタス会 高齢者総合福祉施設 神の園 |
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住所 | 〒619-0243 京都府相楽郡精華町大字南稲八妻小字笛竹41 |
代表者 | 施設長 齊藤裕三 |
設立 | 1972年 |
事業内容 |
■老人福祉・介護事業 ■社会貢献事業(地域福祉活動) |
ホームページ | http://kami-home.jp/ |